トムスのコンプリートカー・プロジェクトの核、新サスペンションシステムの開発には常に明確な思想がある。 トムスが世界屈指のテクノロジーをもってして、何よりも重きを置いたのは「接地性」である。速く走ることのできる車ほど常に路面を捉え、旋回時にもより適切な状態で荷重移動が行われなければならない。つまりコイルとダンパーのバランスを極めているのだ。感覚重視のセッティングから理論重視のセッティングへとスポーツダンパーの概念を一変させたのがアドヴォクスである。圧力制御室設置による減衰の立ち遅れの解消、そしてフリクション低減のためにこだわったラバーチャンバータイプの採用。小さな部品の素材まで妥協を許さず、かつてないリニアなハンドリングと心地よい乗心地を両立させた。スポーツダイナミズムを極めながらも存在するそのしなやかさはタイヤと路面が常に接していることを物語る。それぞれのトヨタ車に最上のパフォーマンスを約束する「アドヴォクス」「アドヴォクス・スポーツ」「アドヴォクス・スーパースポーツ」がラインナップされた。

比類無き接地性能は、あくなき探求心の所産である

レース哲学を貫いたアドヴォクスは、新発想の圧力制御室(アドヴォクス・システム)を設け、減衰の立ち遅れを防止。さらに積層バルブ構造により、入力に対し確実な減衰追従を実現した。またレース仕様を継承するアドヴォクスはアルミの単筒構造で、高精度、超軽量、熱等による減衰のタレも解消している。

車の個性を引き立て、潜在能力を引き出すセッティング

理想のセッティングを得るために、トムスはテスト機能にまで完全主義を貫く。アドヴォクスのためだけに開発されたダンパーテスターにより、限りなく実車装着状態に近いデータを収集し、各車種にベストフィットする特性を追及した。テスト走行を担うのは、錚々たる顔ぶれである。

ラバーチャンバー、低圧ガスの採用が上質のコンフォートを獲得した

アドヴォクス、アドヴォクス・スポーツ、アドヴォクス・スーパースポーツにラバーチャンバーを採用。従来のフリーピストンに比べ大幅にフリクションを低減した。そのうえ低圧ガスの採用と、レース仕様同等の高精度パーツを用いることで他の追従を許さないしなやかな乗心地を実現。スプリングとロアシートの接触面に挿入したテフロンシートなど、細部の素材、形状にまで気を配ったトムスならではのこだわりが、突出した操縦性とコンフォート性という相反する性能を高いレベルで共存させている。

グラフ1:Advox
圧力制御室=アドヴォクスシステムにより、バンプ時の正圧とリバンプ時負圧がスムーズに入れ替わり、減衰のたちおくれが発生しないため、常に最適な減衰が発生し、安定感と接地性を生んでいる。

グラフ2:他社スポーツダンパー
圧力制御室のない他社ショックアブソーバーでは、ピストン反転時に減衰のたちおくれが発生し(円部分)、これが原因となり、安定感と接地感を損ねている。

緻密な減衰力設定から、ダイナミックな操縦性が生まれる

ロール、ピッチングを制御し、ドライバーの意のままのラインをトーレスするために、トムスはきめ細やか減衰力の設定を追及した。微低速ストローク時の減衰力を発生するオリフィスは、伸び縮みともに交換可能なタイプを採用。また、中高速時の減衰力を決定する積層バルブは約60種類をラインナップ。いっそう自由度の高い減衰力設定を可能にした。そのバルブにはシート状バネ鋼を独自に形成し、スムーズな動作を実現した。

グラフ3:Advox
様々な技術により、それぞれのピストンスピード域において、自由に減衰力特性を変化させることが可能です。

グラフ4:他社スポーツダンパー
あるピストンスピード域で設定された減衰力がそのまま各ピストンスピード域に反映されてしまい、減衰力特性を自由に変化させることができません。

アドヴォクス構造

ラバーチャンバーの採用により、従来のフリーピストンに比べフリクションを大幅に軽減した。

高性能に裏付けられた確かな耐久性
(一年間もしくは20,000km保証)保安基準を満たしている。(一部車両を除く)

ひとつひとつのパーツの機能を徹底的に突きつめることが、結果として耐久性、性能安定性までも高めていく。独自にブレンドしたダンパーオイルは、温度、経年による減衰特性の変化を極力抑えることに貢献。そして、硬質アルマイト処理を施したシリンダーチューブ(スポーツは除く)、合金ブッシュのロッドガイド。さらにタフトライド処理の炭素鋼製ダンパーロッド、冷間鍛造ジュラルミン材のボトムアイ、ボトムクレビス、ロッドプロテクターの標準装備等々。高性能を高性能のままで維持するための終わりなきトライアルが結集している。

コイルダンパーユニット アドヴォクス

¥312,900~¥378,000  取付工賃¥43,050(アライメント調整含む)

■才能は、さらなる才能を引き寄せる。
念頭に置かれた車種はトヨタを、いや日本を代表するプレミアムカー、セルシオ、ソアラ、アリストである。開発コンセプトは、それぞれの車がもつ卓越した才能に磨きをかけること。すなわち、その車両が本来持ち合わせるキャラクターに合わせ様々なファクターの性能を均一化することである。静粛性、高速安定性を誇るセルシオは、高級サルーン独特の乗心地を犠牲にせず、ロールスピード、ピッチングを抑えたリニアな回頭性を引き出す。そしてアリストは高性能を考慮し、エンジンの良さを十二分に活かす方向へ。そしてソアラがアドヴォクスをはいたなら、究極の接地性で上質なハンドリングを発揮、心地よくオープンスポーツの走りを堪能できる。アドヴォクス、それは才能を触発する類希な奇才である。

新機構アドヴォクスシステム(特許出願中)により、操縦性と乗心地、そしてコーナーリングとスタビリティという相反する性能を同時に満たす新次元サスペンション。
●仕様 アルミ鍛造シェルケース、シングルチューブ、ツインピストン、ラバーチャンバータイプ(特許出願中)
※一年間もしくは20,000km保証。詳しくは保証書、取扱説明書をご覧下さい。

コイルダンパーユニット アドヴォクス・スポーツ

¥258,300~¥270,900  取付工賃¥43,050(アライメント調整含む)

■セダンを超越する、新たなアルテッツァ、チェイサーが誕生する。 アドヴォクス・スポーツは、その名の通り、スポーティ・ダイナミズムにフォーカスし、よりコントローラブルで俊敏な走りを実現すべく開発された。メインターゲットは、アルテッツァ、チェイサーである。これらの車を選択するオーナーが求めるものは明確である。キャパシティアップしたタイヤ&ホイールでの走りを心ゆくまで愉しむことが優先されるのだ。コーナーリングでの適切な蛇角、スムーズな荷重移動。そしてどのような路面でも突き上げ感のないフラットな乗心地。アグレッシブに走るほど、より接地性を極めフラットな状態をキープしていることが肝要である。非凡なるスポーツ・セダン、アルテッツァ、チェイサーは、アドヴォクス・スポーツ装着により、鋭く進化を遂げる。

■軽量化、コストパフォーマンス。山積する難問があるからこそ、挑戦する。
アドヴォクスの設計思想から端を発したアドヴォクス・スポーツであるが、その誕生までの軌跡は平坦ではなかった。アドヴォクスの高性能をひとりでも多くの人に体感してもらう為には高いコストパフォーマンスが必須であるとトムスは感じていた。そこで、コスト、剛性の両方かを満たしたスチール素材を採用。アルミを使ったアドヴォクスより重さが増した分を、さらなる素材の吟味、薄さの追及でカバーする手法がとられた。さらに耐久性のあるメッキ素材の選択には、数えきれないほどのサンプルのなかから選択。細かなパーツまでこだわりぬいた、トムスならではクラフツマンシップが不可能という文字を消し去ったのである。純粋にスポーツすることを愉しむドライバーに贈る走りがここにある。

スポーツ性能にスポットを当て、さらに磨きをかけたサスペンション。従来のアルミからスチールへと素材を吟味し、高いコストパフォーマンスも実現。
●仕様 スチールシェルケース、シングルチューブ、ツインピストン、ラバーチャンバータイプ(特許出願中) 
※一年間もしくは20,000km保証。詳しくは保証書、取扱説明書をご覧下さい。

コイルダンパーユニット アドヴォクス・スーパースポーツ

¥270,900~¥357,000  取付工賃¥43,050(アライメント調整含む)

アリスト用サスペンションキットのベストセラーといわれるアドヴォクスに更なるローフォルムと低重心によるスポーツ性を向上させたスーパースポーツが誕生した。ブッシュの硬度も変更され、完成度を格段にアップし最速セダンに拍車をかける。

●仕様 シングルチューブ、ツインピストン、ラバーチャンバータイプ(特許出願中) 
※低重心化促進によりスタンダードタイプより乗心地が悪化します。冷間時にコトコト音が発生します。予めご了承下さい。
※一年間もしくは20,000km保証。詳しくは保証書、取扱説明書をご覧下さい。