ミッションオイル

現在、日本国内の乗用車におけるＡＴ車の比率は約９７％あまりにのぼり、軽自動車から大排気量乗用車までほとんどがＡＴ車と言える状況となっています。（これは米国の状況と類似しております。ちなみにヨーロッパでは約８０％がマニュアルミッション車です。）
この様に日本ではマニュアルミッション車は一般的でなく、車に対してある種のこだわりを持ったユーザーが少数のマニュアル車を選び、その操作感、車との一体感を味わっていると考えられます。
自動車メーカーもこの事は十分理解し、ＡＴではいかに進化しても実現出来ない操る感覚とスポーツドライビングの為のアイテムとして製品化されているようです。
最も良くあらわれているのが、海外のミッションメーカーのミッションの採用であったり、販売台数が見込めないにもかかわらず、自社開発による６速等の多段ミッションの搭載等、その車の商品性、スポーツ性能のアピールのひとつのアイテムとなっています。
軽い操作感とシンクロ機構の改良、ミッション自体の強度ＵＰにより大パワーに対する高い耐久性を持つ一方で、車全体としての省燃費性能を向上させる為、ギヤレシオ等の要求の他に駆動系での抵抗の軽減の為に近年では従来よりも低粘度のミッションオイルが用いられ、今現在ほとんどの車種がＡＰＩ ＧＬ－５　７５Ｗ－９０クラスのギヤオイルを使用しています。
ここで考えていただきたいのは、特に今まで述べてきたスポーツドライビングを前提としたミッションとオイルとの関係についてです。
ミッション自体の強度ＵＰ（ギヤの大型化＝発熱）、エンジン出力の向上（速度、加速度の上昇＝発熱）が有るにもかかわらず、オイルの使用量はさほど変化していないのです。
よって、今お乗りのオーナーの方々は、ミッションオイルは常に高温にさらされている為、そのパフォーマンスの維持の為には消耗品として考えておいて頂きたいという事です。

デフオイル

デフオイルは、一般的にその存在自体あまり気にされていないオイルですが、特にミッションと独立しているＦＲ車の場合は、長期間使用したオイルから新しいオイルに交換した後は、転がり抵抗が大きく違った 油膜に守られた非常にスムーズに車が動く印象を受けると思います。 一方、ドリフト走行やスポーツＬＳＤを組み込んだスポーツ走行の使用については、やはりデフオイルも消耗品と考え、走行時間等の状況によりシビアなオイル管理（交換）が必要です。 ハイスピードでの温度上昇に加え、ＬＳＤのディスク摩擦での温度上昇によりオイル性能の劣化が進みＬＳＤのレスポンスの遅れ等の発生が考えられるからです。 デフオイルはＬＳＤの種類によって“音”の発生が有りますので使用用途、フィーリングに合わせて選んで下さい。

粘度とAPIサービス分類

カーレックスのおすすめするギヤオイルは米国で製造される“ＳｕｐｅｒＣｏａｓｔ ギヤオイル（スーパーコーストギヤオイル）”です。 特にミッションオイルにはシンセティックギヤ７５Ｗ－９０ ＧＬ－５をおすすめ致します。 半化学合成の優れた耐熱性と冬期の低温時でもミッションが入りにくくならない低温流動性を持っております。 （このギヤオイルは古くはＪＴＣＣに参戦していたスバル車にも使用実績のある高品質オイルです） 一般の使用からスポーツドライビングまでマッチするお勧めのオイルです。 是非、そのフィーリングをお試し下さい。
GEAR OIL　API GL-5　75W-90　Synthetic Blend
半化学合成油ベースの高性能ギヤオイル。 ＦＦ、ＦＲ車のミッション、デフ、ＬＳＤ対応。 優れた低温流動性と耐熱性を持ち、ミッションのシンクロを守り、スムーズなシフトフィールを提供します。
GEAR OIL　API GL-5　80W-90
スタンダードギヤオイルとしてＦＲ車のミッション、デフにお勧めします。 純正タイプ、スポーツタイプＬＳＤにも対応し、高い高温耐久性を発揮します。
GEAR OIL　API GL-5　85W-140
高荷重デフ用ギヤオイル。 超強力な粘度特性を持ち、低速高過重の大型機械の使用に対応するデフ用オイルです。
※一部店舗では取り扱っておりません。詳しくは、各店舗までお問合せ下さい。